西洋料理クラブ 2018年度 第2回目 佐藤月彦先生の回
西洋料理の第2回目は、7月21日、地中海料理でした。
講師は、服部栄養専門学校の佐藤月彦先生。
佐藤先生の授業は、一言でも聞き逃したくないくらいに面白いです。
先生は、料理は地理と歴史と宗教だと。その次に来るのが物理、科学、生物、で、最後に愛。
これらの幅広い知識をベースにお料理のお話をしてくださるので、聞いていて飽きません。
飽きるどころかもっと聞きたいとなります。
さて、地中海料理について。
地中海は600年前には、水がなく、干からびていたのだそうですよ。
70万年間干からびたままだったのが、530万年前にジブラル海峡の水が戻ってきたのだとか。
だから、魚の種類が少ないんですって。
ちなみに日本の魚の種類は3500種。地中海は500種。
魚が少ないということは魚のえさになるプランクトンが少ない。
ということは海の透明度が高い。
つまり、地中海って、ものすごくきれいな青ですよね。その理由もここにがあるわけです。
この地中海、最初はフェニキア人が航海して回り、オリーブの木を植えました。
その後、ローマ人がここを支配した時にぶどうを植えていきました。
さらに、ハンニバルがここを通り、ナポリの料理を普及していきました。
これらが今の地中海料理に繋がったようです。
うーん、料理は歴史というのがよくわかります。納得です。
これは佐藤先生の講義のまださわりだけ。
興味深いでしょ?
さて、お料理です。
・魚のリエット プロヴァンス風
・トロフィエのジェノバ風
・サバとソースルイユ
・バクラバ
ポークリエットはよく聞きますが、ここでは、鯛、ホタテ、スモークサーモンをメインに、じゃがいも、トマトペースト、サフラン、牛乳を入れて作ります。
作り方は、鍋にオリーブオイルとにんにくをゆっくり炒め、玉ねぎを加えてさらに炒め、次に鯛、ホタテ、スモークサーモンを加えてそぼろ状になるまで炒めます。そこに茹でたじゃがいも、トマトペースト、サフラン、タイム、牛乳を加えて煮ます。
水分がなくなったら、フードプロセッサで少し回し、様子を見て生クリームや塩、こしょうで調味をします。
これをバゲットに付けていただきます。
鯛ではなくて甘塩だらでも美味しくできますよ。
トロフィエというのは、小さくねじったパスタ。
手作りいたしました。下は先生のお手本ですが。
そして、ジェノベーゼソースで和えました。
次は、サバとソースルイユ。
ルイユというのは「錆」のこと。赤唐辛子と赤ピーマンで作ると錆色になるのでこの名前がついているそうです。
サバは身が崩れやすいでしょ。皮の方から手で押さえて焼いてください。
そうすると、こんなにきれいに、むらなく焼けます!
デザートは、バクラバ。写真では左のお菓子です。
これはギリシャのお菓子ですね。
薄い皮を何枚も重ねて焼き、中には甘いドライナッツがたっぷり。
とてもあま―いので、日本向けに甘さをダウンしてくださっていました。
どれも、おいしーい!
合わせたワインはこちらです。
今日も大満足。
ごちそうさまでした。
10月以降の西洋料理のスケジュールは、
2018.10.20(土)イタリア料理 濱崎 龍一氏 (リストランテ濱崎)
2019.01.19(土)修了式・食事会
です。
単発の参加もOKです。
ご興味ある方は事務局(03-3354-4368)までお問い合わせください。
【本日の写真集】