
日本料理クラブ 第4回目 金沢 大友楼 大友佐俊先生の回
11 月25日、日本料理クラブの第4回目は金沢の大友楼、主人大友佐俊先生が、わざわざ金沢から上京して、お料理を教えてくださいました。
服部津貴子会長とは50年来のお友達で、10年に1回は大友先生にご登壇いただいているとのことです。
大友楼は、400年前から加賀藩前田家の御膳処として「食」を預かってきました。
190年前に今の料理屋の礎としての「大友楼」ができ、今の大友佐俊先生が八代目になるそうです。
大名家の料理を継承しているのは大友楼だけです。
本日のお献立です。
鯛の唐蒸し
加賀太胡瓜 印籠煮
蓮根団子汁
治部煮
さつま芋飯
蓮根羹
今日は大サービス、加賀といえば治部煮! ですよね。
はい、治部煮のレシピを紹介しましょう。
治部煮
<材料(5人分)>
合鴨 10切
金時草 1束
すだれ麩 10切
しいたけ 5枚
わさび お好みで
小麦粉 少々
出汁 700ml
しょうゆ 80ml
砂糖 45g
酒 15ml
みりん 少々
うま味調味料
水溶き片栗粉
<作り方>
1.鰹出汁に調味料を入れて火にかけて味を調える。
2.すだれ麩としいたけは一度下茹でし、1に入れて味を確かめる。金時草も茹でておく。
3.味が染みたらすだれ麩としいたけを取り出す。小麦粉をまぶした鴨を入れ、火が通ったら取り出し、煮汁に水溶き片栗粉でとろみをつける。
4.器にしいたけ、すだれ麩、鴨、金時草を盛り、上から煮汁をかけ、わさびを天盛にする。
治部煮の鴨は、器に盛った時にうっすらと血がにじんでくるくらいに茹でるのが、おいしくいただくコツです。
鯛の唐蒸しは豪快です。
鯛の腹にうの花を出汁と醤油砂糖で煮て味を付けたものを入れて、蒸します。
このうの花の味で、淡白な鯛をおいしくいただくのですね。だから、うの花の味が重要!
うの花のしっとりとした食感と味は、1時間かけてしっかりと練ることで出せる味だそうです。
このうの花のレシピも特別にご紹介。
鯛の唐蒸し うの花
<材料>
うの花 500g
ごぼう 100g
人参 75g
銀杏 25g
しょうが 50g
きくらげ 25g
アサダネ(麻の実) 25g
鰹出汁 750ml
しょうゆ 150ml
砂糖 200g
うま味調味料 少々
油 少々
<作り方>
1.ごぼうはささがきに、しょうがはみじん切りにする。
2.鍋に油を入れ、アサダネ、しょうがを入れ炒める。その中に人参、ごぼう、きくらげ、銀杏を入れさらに炒める。そこに鰹出汁、砂糖、しょうゆ、うまみ調味料を入れ、味をととのえ、少々煮詰める。
3.そこに、うの花を入れ、煮汁がなくなったら火からおろし、1時間ほど練り上げる。
鯛の唐蒸しは、これを鯛の腹にたっぷりと詰めて、一緒に蒸します。
鯛は2尾用意し、腹と腹を合わせるように盛り付けておくのが加賀料理です。
鯛の身とうの花を一緒に取り分けて、一緒にいただきます。
日本の大名料理を受け継いでいるのは、今では大友佐俊先生だけだそうです。
貴重なお料理をありがとうございました。
今回もおいしくいただきました。
【本日の写真集】