●食料自給率のおはなし

食料自給率という言葉を、数年前から頻繁に耳にします。
日本の食料自給率は、「41%」(平成20年度概算値、農林水産省)。

この「41%」という数字はどう解釈すればよいのでしょう?

食料自給率は、日本の国民の食事が、国内の農業生産でどの程度賄えているかを示す数字。100%が、国民の全食事を、海外に頼らずに自国内の生産だけで賄えている状態です。

自給率の計算法方は、下の3種類があります。

1.重量ベース食料自給率
国内生産量、輸入量など、その食料の重さそのものを用いて計算した自給率の値を「重量ベース自給率」といいます。

2.カロリーベース総合食料自給率
食料の重さは、食材によって全く異なります。そこで、重さが異なる全ての食料を足し合わせて計算するために、その食料に含まれるカロリーを用いて計算した自給率の値を「カロリーベース総合食料自給率」といいます。

カロリーベース総合食料自給率=1人1日当たり国産供給熱量/1人1日当たり供給熱量
※カロリーベース自給率の場合、畜産物には、それぞれの飼料自給率がかけられて計算されます。

3.生産額ベース総合食料自給率
カロリーの代わりに、価格を用いて計算した自給率の値を「生産額ベース総合食料自給率」といいます。低カロリーであるものの、健康を維持、増進する上で重要な役割を果たす野菜やくだものなどの生産等がより的確に反映されるという特徴があります。

生産額ベース総合食料自給率=食料の国内生産額/食料の国内消費仕向額
※日本の生産額ベース総合食料自給率は最新値65%(平成20年度概算値、農林水産省)です。

それでは、各県の食料自給率はどうなっているでしょう。

2007年度の各県の食料自給率が農林水産省から発表されたので、下に紹介します。

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皆さんの県はいかがですか? しっかり自給できていますか?
自給率をアップできる効果的な方法のひとつは、お米をできるだけたくさん食べること。
それは、国産熱量のうち米の占める割合が大きく、しかも日本がほぼ自給できる農産物がお米だからです。最近は米粉や、米粉製品にも注目が集まっていますね。
地道でも、私たち一人一人が自給率を含めた食生活のことを考え、小さな行動でも積み重ねていくことが大切です。