●食品添加物のおはなし

様々な加工食品のおかげで、私たちの食生活はとても便利になりました。
これは原材料以外の食べ物を腐りにくくしたり、味や色が悪くなったりするのを防ぐ役割をする食品添加物が含まれているおかげです。
食品添加物には、長年、天然添加物として品目が決められている「既存添加物」と、安全性と有効性を確認して厚生労働大臣が指定した「指定添加物」、「天然香料」、「一般飲食添加物」があります。
例えば、豆腐。
豆腐は「豆乳」と「にがり」で作られることは良く知られていますが、昔から豆腐を固めるためには、海水から採った「にがり」が使われてきました。これは既存添加物のひとつです。
身体にいい豆腐は、「にがり」のおかげで生まれた昔ながらの健康食品なのです。

食品添加物は、日本では、国が安全性を認めた添加物しか使用できないことになっています。その数約800種類。内、指定添加物は393品目あります。
この日本で許可されている「指定添加物」の数は、アメリカやヨーロッパ各国に比べると圧倒的に多いのが現実です。ゆえに、日本の認可基準が甘いのではないかという意見も聞こえてきます。
認可された食品添加物でも、毎日食べることで身体に蓄積したり、複数の食品添加物を同時に摂取することで病気につながるのではないかという心配もあります。
味に関しても、特にこどもに人工的な味ばかり与えてしまうと、本来の食品の味や香を知らないまま大人になってしまうこともあります。
ですから、食品添加物の少ない食品を選んだり、家庭ではできるだけ手作りの食事をするように心がけましょう。

食品添加物の表示

食品添加物は、食品の原材料の後に続けて、原則として物質名で書かれています。物質名だけではわからないことが多いので、使用目的が書かれている場合もあります。

食品添加物の種類と使用目的

・食品を製造または加工するときに必要なもの
凝固剤、結着剤、乳化剤、イーストフード、膨張剤など

・食品を形作ったり、独特の食感を持たせるために必要なもの
増粘剤、安定剤、かんすいなど
・食品の色に関するもの
着色料、漂白剤、発色剤など

・食品の味に関するもの
甘味料、酸味料、苦味料、調味料、香料など

・食品の栄養成分を補うために必要なもの
栄養強化剤など

・食品の品質を保つために必要なもの
防カビ剤、酸化防止剤、保存料など

注意したい食品添加物

保存料 - ソルビン酸、ソルビン酸カリウム
着色料 - 赤色104号、106号、2号
甘味料 - サッカリン、サッカリンナトリウム
粘着剤 - リン酸塩、総合リン酸ナトリウム
発色剤 - 亜硝酸ナトリウム、硝酸カリウム